【感想】寺山修司没後30年/パルコ劇場40周年記念公演「レミングー世界の涯まで連れてってー」
「レミングー世界の涯まで連れてってー」、作/寺山修司、演出/松本雄吉(維新派)、(PARCO劇場)
どうなのかなぁ、と期待と不安、半分ずつで見に行きました。
結果、かなりよかった。たのしかった。ガツンときました!
(だから、2000円もするでっかいパンフを買っちまったぜ)
私は、維新派を、ここ数年、ほんの数回見に行っただけの、にわかファンです。
で、ファンというわりには、見てる最中に必ず、ウトウトしてしまいます(笑)
「ヂャンヂャン☆オペラ」特有の変拍子のリズムが、薄暗い空間で繰り返されると、夢のなかにどんどん誘われてしまい・・・で、ハッとなって起きる、というのがだいたい1回か2回はある。
でも、面白くないというのとは違うのです。それもまた、私にとっては維新派時間というか。
あと、自分の創作意欲をすごく刺激されるんですよね。
日常や仕事上のささいなことにいちいちひっかかってんと、自分の描きたいもん描きまくったらええやんか、作りたいと思ったらやってみたらええんか、とストレートに言われている気がしします。
また、自分が関西圏に生まれ育ってよかったなぁとも思います。
阪神地域に育った私にとって、大阪は、近いのにどこか異質な地域という感覚があります。
好ましい、親しみ深いという気持ちと同時に、ちょっとめんどくさい、やっかい、という両極端の感情をあわせ持っています。
なんとも理屈では説明しがたい、自分の中の深いところにある、原始的な感情を刺激されるのです。
今回の演目は、あの寺山修司。
維新派ならではの演出と、私のイメージの中の寺山修司(唐組赤テントを見ていて感じる雰囲気)の演出が、ぶつかり合って、それが融合しきれていなかったようにも感じました。
ぶつかり合うことで、新しい独自のパワーが感じられればいいのだけど、そこまではいってなかったような・・・。
なんて偉そうな感想ですが。
また再度見たいなぁ、と思いました。
今までの維新派 鑑賞記録
- 「夕顔のはなしろきゆふぐれ」(2012)
- 「風景画 - 東京・池袋」(2011)
- 「ろじ式」(2009)
- 「nosutalgia 《彼》と旅する20世紀の三部作 #1」(2007)
- 「キートン」(2004)
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