【感想】「マッドマックス 怒りのデス・ロード」

マッドマックス 怒りのデス・ロードMad Max: Fury Road,オーストラリア,2015,ジョージ・ミラー,George Miller,(TOHOシネマズ新宿)

マッドマックスシリーズは初見。
なんとなくの知識として、北斗の拳などに多大な影響を与えたエポックメイキングな作品らしい、というのがあったくらい。

その後、TBSラジオ「たまむすび」での町山さんの解説を聴き、玉さん(玉袋筋太郎)の興奮ぶりを聴き、俄然見たくなった。

映画『マッドマックス4・怒りのデスロード』 町山智浩解説 ネタバレ・あらすじ・ 批評 | Writerzlab

さて、感想。

いやぁ、楽しかった!2時間ずっと体こわばり続けながら見たけど(笑)。いつまたガツンとくるかわからん終始ハラハラ続き。
私はそもそも暴力的なものは好きなタチではないけど、そういう次元で判断するレベルではなく、完全に突き抜けたエンターテイメント映画だった。

私が10代~20代の頃よく読んでいた少年マンガ(少年ジャンプマンガというべきか)の面白い要素がいっぱい詰まってるよね!(逆で、少年ジャンプがマッドマックス的なものに影響されていたのかな)

・主人公は強くて絶対死ななそうな戦士。トラウマ抱えてて影がある。

・超かっこいいクールな女性戦士。

・最初はいがみ合っていてもいつしか絆で結ばれていく男女の同志。でも恋愛関係には発展しない(ここ重要)。

・最初は敵だったが、なんだかんだで味方になって最後には身を犠牲に協力してくれる泣かせキャラ。

・ヒロイン女性は必要以上に美しくかつ露出度も高い。

・強い元気なバアサン達。

・どう見ても悪役にしか見えない完璧なビジュアルと性格の悪役。

・完全にビジュアルの面白さ優先の車・武器・戦闘方法。合理性とか経済性とか完全無視。
あのビュンビュンしなっている棒とか、ギター&鼓笛隊の車とか、一体なんなの(笑)
「北斗の拳」通り越して、「魁!男塾」くらい笑えるレベル。

・・・等。

基本、ドッカンドッカンしている映画だが、時々完璧な静寂に支配される瞬間がある。その緩急がみごと。
具体的な説明がなくストーリーとして浅い内容(町山さんによると、ジョージ・ミラーは脚本ではなくいきなりマンガ(コンテ)を描いたのだとか)で、2時間ひっぱり見せ切る技量、すごい。
唐組の芝居などを見ていても感じるが、理屈や辻褄なんてまるでないような世界を、魅力的に表現し夢中にさせてくれる作家・エンターテイナーってほんまに心から尊敬する。

ウォーボーイズ(War Boys)の白塗り軍団は、麿赤兒さん率いる大駱駝鑑に見えて仕方なかった。
あそこに麿さん居ても全然違和感ないな。まぁ、麿さんって、少年ジャンプ「魁!男塾」の実写版で塾長やってたしなぁ(笑)。

自分じゃ絶対作らないジャンルのものだけど、惹かれてしまう魅力満載の世界だった。
車好きじゃない私が面白かったんだから、そりゃ車好きにはこたえられんやろなぁ。

あと、友達と突っ込みながら見れたら、もっと楽しくもっと笑えたかも。
あ、笑う映画じゃないか・・・。

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