【感想】万城目学「偉大なる、しゅららぼん」

小説,万城目 学,「偉大なる、しゅららぼん」,集英社

偉大なる、しゅららぼん
偉大なる、しゅららぼん 万城目 学

集英社 2011-04-26
売り上げランキング : 9429

Amazonで詳しく見る by G-Tools

イッキに読みました。
万城目さんのお話は、歴史的要素がいっぱいでバリバリのファンタジーなのに、出てくる登場人物はとことんフツーな現代っ子で、そのバランスが絶妙でついつい引きこまれてしまう。

でも、私は「プリンセス・トヨトミ」のほうが、盛り上がって読めたなぁ。単なる好みだと思うけれど。

(ここからネタバレ)

 

ラスト近くになると、どんでん返しにつぐどんでん返しが細かく続くけれど、大筋としてはよくある話に落ち着いていると思う。
実は、身近にいた無害に思っていた人物がラスボスだった、とかは冒険モノの定番だと思う。
でも、ここに至る過程のディテールが面白くてついつい読んじゃう。
登場人物が個性的で身勝手なうえに、要るのか要らないのかわからんいろんなエピソードや試練がてんこもりで、飽きない。

みんな、自分のエゴをむき出しにしたり、一方で自分を殺したり、先行きわからないのにとりあえず行動に出ちゃったり、ぜんぜん整合性がない。
でも、そんな偶然の積み重ねで、最終的にはなんだかハッピーエンド、ってのはちょっと西洋のおとぎ話っぽい気もする。

しかし、万城目さんの小説は、イイ個性で活躍する役割の人物は、いつも小太りだよね。
小太りがお好きなのかしら。 

ところで、コレも映画化するんですね
キャスト見たけど、みんなキレイすぎるよ・・・。しょうがないんだろうけど。こういうのもありだろうけど。
最初、濱田岳くんが涼介で、岡田将生くんが棗広海かと思ったのに(笑) 清コングが深キョンなんて・・・。
もうちょっと、小説と同じ雰囲気の人物の実写化で見てみたいなぁ。
琵琶湖が割れるあたりとかは、たしかに映像化するのに魅力的だけど、あの「しゅららぼん」とかをどう表現するんだろう・・・

今まで読んだ万城目学作品

お問い合わせ

制作依頼・ご感想・ご質問・お見積りなど、お気軽にお問い合わせください