【感想】万城目学「ザ・万歩計」
エッセイ,万城目学,「ザ・万歩計」,文藝春秋
ザ・万歩計 (文春文庫) | |
万城目 学
文藝春秋 2010-07-10 |
面白い小説を書く人のエッセイは、おもしろいなぁと改めて思った。(逆は、そうでもない、気がする。)
やたらと擬音語が多いのは、関西人ならでは?とても共感するところ多し。
基本的に気軽に読めて、ニヤニヤできて、楽しい本です。
一番笑えたのは、昔の会社の上司が、ファイルを開くときに小さな声で歌ってるのが聞こえてしまって・・・というお話。筆者が吹き出すタイミングといっしょに私も吹き出してしまったわい。
いっぽうで、不覚にも?ウルッと来てしまった話もあった。
実家で飼っていた「ねね」という猫の話。
妹さんが拾ってきて、彼女のお嫁入りの直後に老衰で死んだ、黒い猫の顛末が語られている。
私は、ペットを飼ったことがないので、ペットと死に別れることに関してもわりとクールにとらえてしまうのだが、そんな私のハートでもグッと揺さぶられました。
単なる主従関係でもなく、かといって、家族というべったりしたものでもなく、
たまたま同じ世界でたまたまいっしょに時間を共にした同士、そんな対等な関係がふと途切れる瞬間を垣間見た、という雰囲気だったな。
(それがいわゆる人間と猫の関係ってものなのよ!って猫好きの方に指摘されるのかもしれないけど・・・)
次は、実は未だに読んでない「鴨川ホルモー」、読むぞ!
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